初詣と景気の相関関係。その年の参拝客数で景気が見えるか。
京都の伏見稲荷大社へ初詣に行ってきました。
伏見稲荷来た。本殿まで1時間待ちくらいかな。 pic.twitter.com/bsZM65Z4TW
— 佐藤翔太@積立投資で1億円目指す (@2525moneyhappy) 2019年1月1日
伏見稲荷大社は知る人ぞ知る、全国に約3万社あるといわれる
稲荷神社の総本社で、初詣では近畿地方の社寺で最多の参拝者数を誇ります。
年によって多少の変動はありますが、
初詣参拝者数ランキングベスト5は概ね以下のとおり。
第1位 (東京都渋谷区)明治神宮・・・約320万人
第2位 (川崎市川崎区)川崎大師・・・約310万人
第3位 (千葉県成田市)成田山新勝寺・・・約300万人
第4位 (東京都台東区)浅草寺・・・約280万人
第5位 (京都市伏見区)伏見稲荷大社・・・約270万人
ここで皆様、あることが気になると思います。
初詣客数と景気って相関関係あるのかないのか。
というわけで、本日は初詣と景気の相関関係に関するお話です。
1.初詣客数と景気の相関関係
ある派、ない派、2つの意見を見てみましょう。
(1)相関関係ある派
相関関係は、あります。
まずはこちらをご覧下さい。
「バブル崩壊後から現在に至るまで、不景気なほど初詣客は増え、
景気が回復し始めると減る傾向にある。必ずしもはっきりした相関ではないが、
『苦しい時の神頼み』という心理が実際に働いていることが見えるデータ推移だ。」
(転載元:https://diamond.jp/articles/-/64441)
なるほど、たしかに雰囲気は相関関係あるような気がします。
(2)相関関係はない派
相関関係は、ありません。
これは私の意見ですが、相関関係は無いと思います。
本当に景気が回復し始めると初詣は減る傾向にあるのでしょうか。
景気動向指数(*)と言う景気を数値で測る指標の、1991年~2014年までの
推移は以下のとおりです。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/di.html
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index?type=download
* 景気動向指数・・・生産、雇用など様々な経済活動での重要かつ景気に敏感に反応する指標の動きを統合することによって、景気の現状把握及び将来予測に資するために作成された指標
日経平均株価の推移も合わせて記載してみましたが、
いずれにせよ参拝客数とは関連性はないように見えます。
成田山新勝寺の参拝者数が2008年から2013年までほぼ変わらずなのに対して、
景気や日経平均株価はアベノミクスなどで大きく回復しています。
また、成田山新勝寺の参拝者数は2005年から回復し始めていますが、
景気や日経平均株価も2005年~2007年は上昇しており、
景気が回復したからと言って初詣が減るとは言えない部分の方が目立っています。
むしろ2001年~2007年くらいまでの間、なぜ参拝者数が
10%程度も下落したのか、景気とは異なる別要因がある気がします。
2.伏見稲荷大社で見る2019年景気
そもそもなぜ相関関係がどうのこうのと言い出したのかと言いますと、
元旦である本日、伏見稲荷大社に初詣した際の客数が例年より
感覚的にけっこう少なかった気がするからです。
これは何かの予兆なのかと。
毎年ほぼ同じ時間(1/1の13-15時頃)行っていますが
2017年は本当に人が多すぎて、引き返すほどでした。
左が2017年、右が今年2019年。
残念ながら写真ではあまり違いは分かりませんが、
2017年は人が多すぎてこれより先に進むことを諦めています。
で、その2017年、景気や日経平均株価はどうだったかと言うと、
ほぼ上り一本調子でした。
じゃあ、比較的人が少なかった今年はどうなるのか。
相関あるが正しければ、2019年は2017年を上回る好景気になりそうです。
が、現実はとてもそうは思えず、もしかして、
先が見える投資家達は逃げ出し始めているけど、
一般市民の景気感はまだまだこれから!
ということなのでしょうか。
この答えは2019年の終わりまで待つことにします。
<おまけ>
初詣参拝客数について、調べられる範囲で調べました。
あまり変化はないようです。
2002年
1位:明治神宮・・・約315万人
2位:成田山新勝寺・・・284万人
3位:川崎大師・・・280万人
4位:伏見稲荷神社・・・250万人
5位:住吉大社・・・232万人
2006年
1位:明治神宮・・・約305万人
2位:成田山新勝寺・・・275万人
3位:川崎大師・・・272万人
4位:伏見稲荷大社・・・269万人
5位:熱田神宮・・・232万人
2011年
1位:明治神宮・・・約320万人
2位:成田山新勝寺・・・約298万人
3位:川崎大師・・・約296万人
4位:伏見稲荷大社・・・約270万人
5位:浅草寺・・・269万人
2012年
1位:明治神宮・・・約315万人
2位:成田山新勝寺・・・約298万人
3位:川崎大師・・・約296万人
4位:浅草寺・・・約275万人
5位:伏見稲荷大社・・・約270万人
2013年
1位:明治神宮・・・約313万人
2位:成田山新勝寺・・・約300万人
3位:川崎大師・・・約298万人
4位:浅草寺・・・約281万人
5位:伏見稲荷大社・・・約270万人
2015年
1位:明治神宮・・・約313万人
2位:成田山新勝寺・・・約300万人
3位:川崎大師平間寺・・・約298万人
4位:浅草寺・・・約281万人
5位:伏見稲荷大社・・・約270万人
※2016年以降は統計を取らなくなったみたいです。
2002
https://www.shibukei.com/special/62/
2011,2012
https://www.hinapishi.com/entry/2013/01/23/080129
2006,2013
http://www.ab.cyberhome.ne.jp/~vocj/detasyu/hatsumode.htm
2015
https://ameblo.jp/icg15856/entry-11982012337.html